W7-6@PHI (Season 3-1)
Scherzer(W1-0) 6.2IP 2ER 4H 2BB 7K
Glover(HD2) 1.0IP 0ER
Treinen(SV3) 1.0IP 2ER 2H 1BB 1K
Harper 2/4 HR(2) BB 2R 2RBI
Murphy 2/4 double HR(1) BB 2R 2RBI
Werth 1/4 HR(2) R 3RBI

開幕から4戦目にして前年サイ・ヤング賞のMax Scherzerが初めてマウンドに上がる(しかも、前の3人ともが6回2失点以下に抑えた)という辺り、ナショナルズのローテーションの層の厚さを表していますね。素晴らしい。

で、当然の如くScherzerも好投。3回まではパーフェクト。4回裏に1死1,3塁のピンチを作るものの三振とショートゴロで切り抜け、5回裏も無失点。6回裏に1点を失いましたが、マウンドに上がっている間の失点はそれだけ。球数が98球に達し、7回裏2死2塁で降板するまで、完全に試合の主導権を握るピッチングを展開してくれました。

打線もしっかり援護。まず初回、1死1塁からBryce Harperがライトスタンドへの2号2ラン。3回表は2死2塁からDaniel Murphyが1号2ランを右中間へ。さらに、5回表にはJayson Werthが1死2,3塁からレフトへ高々と打ち上げる3ランを放ち、この時点で7-0とリード。Scherzerのピッチングとも相まって、今日は楽勝だな、というムードで見ていました。

しかし、今日もブルペンがピリッとしません。Scherzerの後を受けたSammy Solisが二塁打、本塁打と続けざまに打たれてあっという間に3失点で3点差に詰め寄られると、8回裏の頭から起用されたEnny Romeroも内野安打と四球で無死1,2塁とするだけで降板。このピンチの後を受け、3人続けてフライアウトを打たせてしのいだKoda Gloverだけが救いでした。

そして、9回裏。3点リードと前日のセーブ失敗を払拭するには最もありがたい場面での登板となったBlake Treinenでしたが、先頭打者のセンター前シングルの後、Freddy Galvisにライトスタンドに運ばれてとうとう1点差。次の打者から三振を奪ったものの、その次の打者にはストレートの四球を与え、たまらずMuddux投手コーチがマウンドへ。どうなることかと冷や冷やしましたが、後続をライトフライとファーストゴロに打ち取りゲームセット。薄氷の勝利でした。

Treinenは3連投(その前の開幕戦も含め、チームの全4試合で登板)。多少の疲れはあったはずです。明日はTreinenを使わなくてもいいような大勝を期待したいところです(なお、先発投手はJeremy Guthrieと発表されています。誰が25人枠から外れるかは未発表。)。

MVP: Max Scherzer

L3-17@PHI (Season 3-2)
Guthrie(L0-1) 0.2IP 10ER 6H 4BB
Murphy 3/4 2doubles 2R
Werth 2/3 2RBI
Rendon 2/4

あれはなんだったんだろう。悪い夢であってほしい。そんな初回の攻防がこの日の全てでした。

最初は良かったんです。1回表、先頭のTrea Turnerが三遊間への内野安打で出塁し、すぐさま二盗。続くAdam Eatonが歩いて無死1、2塁。Bryce Harperは倒れたもののDaniel Murphyが一二塁間をゴロで破り、まず1点と誰もが思いました。が、Turnerは3塁ストップ。しかもハムストリングを傷めたためそのまま退場となってしまいました。それでもなお1死満塁とチャンスだったのですが、Ryan Zimmermanが最悪のサードゴロ併殺。まさかの無得点に終わってしまいました。

そしてその裏です。マウンドに上がったのは、マイナー契約招待選手から結果を残して生き残ったJeremy Guthrie。スプリングトレーニングで好投していたのでこの日も期待していましたが、蓋を開ければとんでもないことになってしまいました。打者12人に対し、ダブル、シングル(二盗)、四球、犠飛、シングル、シングル、四球、犠飛、四球、四球、トリプル、シングルと打たれ続けで、都合10失点。しかも、取ったアウト2つはいずれも犠飛であり、記録上凡退させた打者は1人もいないという内容。まあ、、、ここまで来ると運にも見放されたという感じですが、それでも結果は結果。昨季は2球団のAAAで投げ、オフにはオーストラリアのウィンターリーグで投げてきたGuthrieがようやく掴んだ復活のマウンド、しかもこの日が38歳の誕生日。ストーリーはできあがっていましたが、結果はあまりにも厳しいものとなりました。次の機会はないでしょうね、さすがに。

ともかくこれで試合は事実上終了。あとの関心はどの野手がいつマウンドに上がるかでしたが、意外にも最後まで投手が投げました。笑’

気になるTurnerの足の状態ですが、試合後のレポートでは軽傷で2,3日休めば大丈夫だろうということでした。ただ、足はTurnerの重要な武器の一つだけに心配です。

L3-4x@PHI (Season 3-3)
Strasburg 7.0IP 3ER 5H 3BB 8K
Glover(L0-1) 0.2IP 1ER 2H 1BB
Zimmerman 1/1 HR(3) R 3RBI
Lind 2/4 double R

前夜の大敗をイメージを早く払拭したいナショナルズでしたが、先発したStephen Strasburgが2回裏に先制を許し、追いかける展開。Strasburgは5回にも2失点。105球で7イニングをしっかり投げ切って内容は悪くはなかった、いや、むしろ良かったと思いますが、結果は付いてきませんでした。3本のタイムリーがいずれも2アウトからと、もう一踏ん張りが足りなかったという印象。

まあ、いずれにして今日は打線が全く援護できませんでした。前日の試合で足を傷めたTrea Turnerが欠場した上(DL入りするほどのことではないとの判断は変わっていません)、ナイトゲームの翌日のデーゲームということでRyan ZimmermanとMatt Wietersの2人が先発を外れたことで、一気に貧弱になった打線は8回までわずか3安打、無得点。

迎えた9回表も既に2アウト。ランナーを1,2塁に置いていたとはいえ、敗色ムード濃厚。ところが、ここで代打に送られたZimmermanがまさかのレフトスタンドへの同点3ランを打ち、さらに続く代打Wietersも右中間フェンス直撃の二塁打。後続が倒れ、勝ち越すには至りませんでしたが、ムードは悪くありませんでした。

が、今のブルペンはこのムードに乗り切れません。同点の9回裏のマウンドに送られたのはここまで大きな失敗らしい失敗をしていない唯一の投手だったKoda Gloverでしたが、この日は完全にボールが上ずり、先頭打者に四球。その後2死1,3塁までこぎ着けましたが、最後はCesar Hernandezにレフト前に落とされ(どん詰まりでしたが)、サヨナラ負け。

フィリーズとのシリーズを負け越し、シーズン成績は3勝3敗。ホームに戻ってカージナルスを迎えます。

W14-6 Cardinals (Season 4-3)
Roark(W2-0) 5.0IP 3ER(5R) 7H 3K
Albers(H1) 2.0IP 0ER 1H 2K
Drew 3/4 double SF 3R 4RBI
Harper 4/4 2BB 2R 3RBI
Eaton 3/4 double SF BB 2R 3RBI
Zimmerman 3/4 double BB 2R SB(1)

この試合前半のナショナルズはミスのオンパレードでした。打っては、3回裏は1死満塁から連続三振、4回裏はやはり1死満塁からDaniel Murphyが6-4-3の併殺打。先発のAdam Wainwrightを攻め立てて大量のランナーを出し、実際そこそこ得点はしつつもあと一本が出ない。投げては、先発Tanner Roarkが2アウトからタイムリーを打たれて、あとひと踏ん張りができず。とはいえ、今日は、Roarkを責めるのは全くのお門違い。とにかく内野の守備がザルで、Roarkが投げている間だけでも、3エラーに加え、完全にタッチアウトのタイミングの送球をサードAnthony Rendonが軽率に処理して落球するというプレーもあり、足を引っ張り続けました。

これだけミスすれば勝てるはずがないのが野球のはずで、5回表の途中の時点では3-5とリードを許し、配色濃厚でした。

ところが、この流れを変えたのが、Trea Turnerの故障離脱で先発機会を得たショートStephen Drewの守備でした。5回表、3-5とリードされた直後、なお1死1,2塁のピンチでJhonny Peraltaの打球は三遊間を抜けようかという強いゴロでしたが、これをDrewがダイビングキャッチ。すぐさま立ち上がって二塁に送球し、一塁にも転送されてダブルプレー(一度はセーフと判定されましたが、レビューでひっくり返りました)。まあ、こちらの動画をご覧ください。

これでピンチを切り抜けると、以降はまさかのナショナルズペース。その裏、Drewの二塁打も含む4連打で同点に追い付き、Adam Eatonの犠飛で勝ち越しに成功。Drewは6回裏にも犠飛で1点を追加。投げては、6‐7回は前日にロースター入りしたばかりのMatt Albersが見事に無失点で抑え、8回表は前日サヨナラ打を浴びたKoda Gloverが見事に三者凡退。そして8回裏には打者11人を送る猛攻で7点を追加し、結果的には大勝となりました。

なんだかしっくり来ない心境ですが、勝ちは勝ち。ま、いいか。

MVP: Stephen Drew

W6-4 Marlins (Season 2-0)
Roark(W1-0) 6.0IP 2ER 3H 2BB 6K
Treinen(SV2) 1.0IP 1ER 2H 2K
Wieters 3/3 double 2RBI BB
Zimmerman 1/3 HR(1) BB 2R RBI
Harper 2/4 double R 2RBI

開幕戦を欠場したAnthony Rendonも6番サードで先発。レギュラーが全員そろいました。昨シーズンは開幕戦で負傷者が出て苦労しました。今シーズンはこのまま1試合でも多くフルメンバーで戦えることを願います。

さて、試合。

1回表、制球に苦しむナショナルズ先発のTanner Roarkが、シングルと2つの四球で2死満塁のピンチを作り、Marcell Ozunaにセンター前タイムリーを打たれて2失点。2回表には2つの死球にワイルドピッチと序盤のRoarkはかなり危ういピッチングでした。

しかし、そんなRoarkを打線がしっかり援護。まずは2回裏、Ryan Zimmermannが右中間スタンドへ1号ソロを放って1点差。そして4回裏、四球のAdam Eatonを置いてBryce Harperがライト線へのタイムリー二塁打を打って同点。さらに、Daniel MurphyとMatt Wietersにもタイムリーが出て、この回打者一巡の集中打で一挙4得点。中でも1点差を3点差とするWietersのタイムリーは試合の流れを決定付ける貴重な一打でした。Wietersはこの試合、3打数3安打2打点。新チームで幸先の良いスタートを切っています。

こうして援護をもらったRendonは、追加点を許さないまま97球で6回を投げ切り、あっさりとクオリティ・スタートと今季初白星を記録しました。2回までで40球以上を投げていたことを思うとよくぞ立ち直ったものです。

7回以降はブルペンが今日も機能。7,8回をEnny Romero、Joe Blanton、Oliver Perezの3人が1失点でつなぐと、3点リードの9回表はクローザーBlake Treinenが危なげなく締めくくりゲームセット(1点くらい失ってもいいという守り方をしての1失点は気にしなくていいです)。

いい勝ち方で開幕2連勝です。

なお、5回表にマーリンズの代打でTyler Mooreが登場し、センターオーバーの二塁打を打ちました。昨春、ブレーブスにトレード放出された後、結局メジャーに上がることのなかったMoore。今季はNRIとして参加したスプリングトレーニングを経てマーリンズのベンチバットとして開幕ベンチ入り。これからも頑張ってください。

さらに追記でもう1つ。レッドソックスのSandy Leonが延長12回裏にサヨナラ3ラン。今やすっかりレッドソックスの正捕手となったLeonですが、あのLeonがこうして活躍する日が来るなんて、心から嬉しいです。特にレッドソックスで。もう最高です。

MVP: Matt Wieters

マイナーリーグもいよいよ4月6日に開幕。プロスペクトたちの所属先が明らかになってきたことから、My Top 10 Prospectsも更新します。(2016版はこちら)

いつもと同じように、2017年開幕時点で以下の2つの要件を満たすプロスペクトの中から、野手、投手それぞれ5人ずつ選びました。
AAA以上を未経験
24歳未満

選び終えた感想を先に書くと、今年はいつになく難しかった・・・です。3月にMLB.comのトッププロスペクトの記事を書いた際にも言及したように、ナショナルズ組織内のトッププロスペクトには圧倒的に野手が多く、投手は数えるほどしかいません。したがって、野手は泣く泣く外した選手がいた一方で、投手は5人の枠を埋めるのに苦労させられました(というか、後述の通りまだ埋まっていません・・・)。

ともかくも今年のリストの発表です。

HITTERS 
Andrew Stevenson, OF (22, AA)
Victor Robles, OF (19, A+)
Carter Kieboom, SS (19, A)
Juan Soto, OF (18, A)
Drew Ward, 3B (22, AA)
Luis Garcia, SS (16, DSL?)

各種プロスペクトランキングでトップ10に入るAndrew Stevenson、Victor Robles、Carter Kieboom、Juan Sotoの4人までは議論の余地なし。

問題は、5人目を誰にするか。かなり悩みました。候補となったのは6人(笑)。まず、2016年の5人のうちStevensonとRoblesを除く3人(Jackson Reetz、Drew Ward、Anderson Franco)もここで候補になるには十分な期待感を維持しています。昨年のドラフト2順目のSheldon Neuseも一部で高く評価されており、フォローしたい選手です。また、もう1年前、2015年のドラフト2順目高卒入団でスイッチヒッター挑戦中のBlake Perkinsも評価を上げている面白い存在。そして、昨年夏に16歳でFA契約し、潜在能力では一番高いとも言われるドミニカ出身の遊撃手Luis Garcia。

以上6人の中から、悩みに悩んだ末に選んだのがDrew Ward。将来メジャーに到達できるかどうかの正念場となる今シーズンを精いっぱい応援する気持ちから選んでみました。

最後まで迷ったのがLuis Garciaの扱い。未だ実戦デビュー前で、どうやら今年はドミニカ共和国で育成される見込みとのことでいったんは外しましたが、(下記のとおり、とりあえず投手の5人目が決まらなかったこともあり)特別に6人目の野手として加えました。

PITCHERS
Tyler Watson, LHP (19, A)
Weston Davis, RHP (20, A)
McKenzie Mills, LHP (21, A)
Jesus Luzardo, LHP (19, Rehab)
PTBNL

昨年の5人のうち、Lucas Giolito、Reynaldo Lopez、Austin Voth、Erick Feddeの4人が卒業(GiolitoとLopezはトレードがなくてもメジャーデビューで卒業。VothはAAA昇格。Feddeは年齢)。残るTyler Watsonはもちろん今年も選ぶとして、あとは野手とは全く異なる意味で悩みました。

とにかく候補がいない。まず、BAのトップ30で上記の条件に合致するのは、Watsonを除けば15位のJesus Luzardoと29位のJoan Baezのみ。Luzardoは昨年のドラフト4順目ですが、プロ入り後はTJからのリハビリしかしていません。まあ、それでも期待感と、おそらく今季中に実戦デビューを果たすとみられることから、入れましょう。ただし、もう1人のBaezはドミニカ出身の先発右腕で90マイル台後半の速球が武器と言われていますが、既に22歳で、昨シーズンのHagerstownでの防御率が3.94、四球もかなり多いということで有力候補とは思えません。

こういう状況で目を付けたのは、昨シーズンWatsonとAuburn(SS)でローテーションを組み、今シーズンもそろってHagerstown(A)の先発投手として開幕するWeston DavisとMcKenzie Millsの2人。2人とも2014年ドラフトで高卒入団のまだ若い投手であり、期待していいのではないかと思います。

Watson、Luzardoにこの2人を加えて4人まで来ましたが、あと1人が決まりません。ドミニカ出身者から探そうとHagerstown以上の開幕ロースターを見ても候補者らしい候補者がいません。仕方ありません。ひとまず投手は4人で開幕し、後日、Auburn(SS)とGCL(Rk)のシーズンが開幕する時点で追加指名することでご容赦いただきたいと思います。

L3-4(10) Marlins (Season 2-1)
Gio 6.0IP 0ER 7H 1BB 7K
Kelley(BS1) 1.0IP 2ER H BB K
Treinen(BS1) 0.1IP 0ER H K
Blanton(L0-1) 1.0IP 1ER 3H
Eaton 1/5 HR(1) R RBI
Werth 2/4 HR(1) R RBI
Zimmerman 2/5 double HR(2) R RBI

雨で開始が1時間以上遅れ、途中でも1時間ほど中断。その上、終盤の2度のリードを守りきれず延長戦に入り、結局敗戦。後味の悪い試合になりました。

先制はナショナルズ。初回、Adam Eatonが移籍後初のソロ本塁打を右中間に運び1点。打線はこの後沈黙してしまいますが、今日の先発のGio Gonzalezは素晴らしく、6回までの全イニングで走者を許しながらも要所を併殺打と三振で切り抜け、このリードを守りきりました。球数も90球でまとめいましたが、6回表を終えたところで雨で中断。Gioはここで降板となりました。

1時間の中断後に1-0で試合再開。7回表は今季初登板のKoda Gloverがセカンド内野安打とパスボールで無死2塁のピンチを作りましたが、後続を抑えて無失点。その裏にJayson Werthの今季1号ソロが出て2-0とリードを広げ、残すは2イニング。もう大丈夫かなと思いました。

しかし、残念ながら今日はこの後のブルペンがダメでした。まずはShawn Kelley。8回表に出てくると今季初登板で力が入った感じの上ずり方で先頭打者を歩かせ、2アウトをとった後、J.T. Realmutoに左中間への同点弾を打たれました。これでGioの白星は消滅。それでも、その裏にRyan Zimmermanにセンターのフェンスをぎりぎりで超える2号ソロが出て勝ち越し。レビューの末に認定されたこともあって大いに盛り上がりました。が、それでも勝ちきれません。9回表に起用されたSammy Solisがまた先頭打者に四球。この後2死3塁までこぎつけますが、右の代打Tyler Mooreに対して投入されたクローザーのBlake Treinenが投じた球をセンター前に弾き返されて再び同点となりました(Mooreの活躍は結構ですが、ここは抑えたかった)。9回裏にナショナルズはサヨナラのチャンスを作りますが、Trea Turnerの不運なファーストライナー併殺で逸すると、10回表にJoe Blantonが3本のヒットで勝ち越しを許してこれが決勝点。これだけ出る投手出る投手、みんなが打たれては勝てるはずはありません。

3試合目で初黒星を喫しましたが、長いシーズンに負ける日があるのは当然。大事なのは、連敗しないことです。特にTreinenはクローザーとしての初のセーブ失敗の後の次の登板が重要です。失敗しないクローザーはいません。失敗の後いかに切り替えて次の試合できっちり投げられるかどうかが、クローザーとしてやっていけるかどうかの分かれ道。注目を浴びる中で、です。頑張れ。

さ、開幕直前。今年もやります。超テキトーなチラ裏シーズン予想。

1. Stephen Strasburgが完全試合
開幕戦で白星発進のStrasburg。素晴らしいピッチングを続け、5月28日のパドレス戦では完全試合を達成たりして、シーズンでは16勝に止まるが、ポストシーズンでは計3勝と貢献。

2. 5月にErick Feddeがデビュー
開幕したAAAで十分すぎる成績を残して待機。先発陣にDL入りが最初に発生した5月29日に早くもメジャーデビューし、初先発初白星。ただ、次戦で打たれ、レギュラー投手の復帰によりマイナーに戻される。次の機会は8月上旬で、以降はメジャーに定着するが、9月に入るとイニング上限に達し、シャットダウンとなる。

3. Turnerがリーグ盗塁王
1番ショートとして160試合に出場。デビュー年ほどではないが十分な打撃成績(.298/.343/.468)を残す。そして足。6月には1試合4盗塁を記録するなど、とにかく走りまくり、シーズン75盗塁で堂々のリーグ盗塁王。リーグMVP投票でも下位ながら得票。

4. HarperがMVP投票2位
開幕から絶好調で4月の月間MVP。夏場に一時スランプに陥るが8月には復活し、9月には再び月間MVP。ポストシーズンも打ちまくり、NLCSでは3本塁打でシリーズMVP受賞。オフのリーグMVP投票では、Kris Bryantにわずかに届かず2位。

5. Zimmermanが復活
適度に休ませながらというチーム方針で久しぶりに健康にシーズンを過ごし、DL入りすることなく130試合に出場。打率.288、25本塁打80打点を記録。打順も開幕直後の下位から次第に上がり、ポストシーズンでは5番に入る。

6. Roarkがチーム最多勝
1年を通じてローテーションを守ったRoarkが19勝でチーム最多勝。防御率も2点台に止め、サイ・ヤング賞投票でも4位に入る。オフに入ると比較的チームフレンドリーな額で4年(+オプション)の長期契約を結ぶ。

7. Treinenが45セーブ
4月だけで8セーブを記録(失敗は1つだけ)して地位を確立すると、多少の失敗はあっても着々とセーブを積み重ね、最終的に45セーブ。NLDS第4戦の9回を締めて球団史上初のNLCS進出を決めるなど、ポストシーズンでも安定の活躍。

8. オールスターには3人
Harper、Strasburg(ただし、出場辞退)、Scherzerの3人。ファイナル・ボートにTurnerの名前が入るが落選。

9. フラッグディール・トレードでMike Moustakasを獲得
7月末のフラッグディール・トレードで三塁手の補強としてMike Moustakasを獲得。Moustakasは意外にも長打力を発揮し、下位打線でチームの底上げに貢献。

10. 初ペナント
4月は好スタートを切るものの、5、6月にもたつきメッツと抜きつ抜かれつの展開。8月に入ってようやく首位に立ち、最後は付き離して94勝で地区2連覇。NLDSではカブスを、NLCSではカージナルスを倒して、初のリーグ優勝を果たす。NLCSのMVPはBryce Harper。ワールドシリーズではレッドソックスの前に第7戦で惜しくも敗れる。

ナ・リーグ
東:ナショナルズ
中:カージナルス
西:ジャイアンツ
ワイルドカード:カブス、Dバックス

ア・リーグ
東:レッドソックス
中:インディアンズ
西:アストロズ
ワイルドカード:オリオールズ、マリナーズ

2017年のナショナルズのスプリングトレーニングに参加した選手です。ロースターカットがあれば、随時更新していきます。

[PITCHER] 
Stephen Strasburg
Max Scherzer
Gio Gonzalez
Tanner Roark
Shawn Kelley
Blake Treinen
Sammy Solis
Koda Glover
Oliver Perez
Enny Romero
Joe Blanton
Joe Ross → 4/2 optioned to AAA
A.J. Cole → 3/29 optioned to AAA
Trevor Gott → 3/29 optioned to AAA
Rafael Martin → 3/24 optioned to AAA
Matt Grace → 3/24  optioned to AAA
Austin Adams → 3/17 optioned to AAA
Austin Voth →3/13 optioned to AAA
Jimmy Cordero →3/13 optioned to AAA
[Non-Roster Invitees] 
Jeremy Guthrie → 4/2 minor
Vance Worley → 3/29 released
Neal Cotts → 3/29 minor
Jacob Turner →3/29 minor
Joe Nathan → 3/27 released
Matt Albers → 3/27 released
Erick Fedde → 3/24 minor
Braulio Lara → 3/20 minor
Tayler Hill → 3/13 minor
Dustin Antolin →3/13 minor
Nick Lee →3/13 minor
Derek Eitel →3/10 minor
Kyle McGowin → 3/10 minor
Wander Suero →3/10 minor
Mike Broadway → 3/10 minor
Tim Collins → 3/10 minor

[CATCHER] 
Jose Lobaton
Matt Wieters
Pedro Severino → 3/24 optioned to AAA
Derek Norris → 3/15 released → 3/25 TB (1年120万ドル)
Raudy Read →3/13 optioned to AA
Spencer Kieboom →2/28 DFA(引き続きNRIとして帯同) → 3/20 minor
 [Non-Roster Invitees] 
Jhonatan Solano → 3/29 minor

[INFIELDER] 
Ryan Zimmerman
Daniel Murphy
Anthony Rendon
Trea Turner
Stephen Drew
Adam Lind
Wimer Difo
Clint Robinson → 3/28 DFA → minor
Matt Skole →3/13 optioned to AAA
Jose Marmolejos →2/24 60日DL
 [Non-Roster Invitees] 
Emmanuel Burriss → 3/24 minor
Grant Green → 3/20 minor
Neftali Soto → 3/20 minor
Corban Joseph →3/13 minor
Drew Ward →3/13 minor

[OUTFIELDER] 
Bryce Harper
Jason Werth
Adam Eaton
Chris Heisey
Michael Taylor
Brian Goodwin → 3/24 optioned to AAA
Rafael Bautista → 3/17 optioned to AAA
[Non-Roster Invitees] 
Brandon Snyder → 3/26 minor
Andrew Stevenson →3/13 minor

[4月2日]
開幕前日。最後のロースター整理は意外なものでした。野手で最後まで競っていると見られたMichael TaylorとWilmer Difoの2人ともが残り、投手もSammy Solis、Koda Gloverの2人は残って、外れたのはJoe RossとJeremy Guthrieの2人でした。Joe Rossは先発5番手が最初の2周りは必要ないためと、投球回数の調整の意味があると思われます。GuthrieはFAとなることもできましたが、マイナー契約のままでひとまずマイナー(AAA)で開幕を迎えることを了承してくれました。現時点では、先発に何か合った場合の一番手という扱いと見られます。

[3月29日]
A.J. Cole、Trevor Gottの両投手をAAAにオプションし、Jhonatan Solano捕手、Neal CottsとJacob Turnerの両投手をマイナーキャンプ行きとし、Vance Worleyを解雇しました。

Coleは先発投手としてメジャーの5人に何かあった時に呼ばれる一番手であることは明らか。しっかりAAAで調整を進めて備えていてください。Gottも、現在の健康なブルペンに割り込むことはできませんでしたが、いずれチャンスは来るはず。ベテラン3投手は結果が残せなければこの結果は仕方ないでしょう。

さて、これでロースターは27人。NRIで残っているのは、Jeremy Guthrieだけとなりました。野手は、Michael TaylorとWilmer Difoの一騎打ち、投手は、Koda Glover、Sammy Solis、それにGuthrieの中から1人が外れることになるとみられます。いよいよ大詰めです。

[3月28日]
Clint Robinsonをウェイバーに公示しました。獲得する球団があれば移籍。なければAAA行きを受け入れるかFAとなるかをRobinsonが選択します。いずれにせよ、Robinsonのナショナルズの開幕ロースター入りはなくなり、左のベンチバット/ファーストの控えはAdam Lindで確定しました。スプリングトレーニングでRobinsonが大ブレイクすることもなく、レギュラー陣やLindに故障が発生することもなく、2月にLindと契約した時点で予想されていた通りの結末となりました。(別記事もご参照ください)

[3月27日]
Joe NathanとMatt Albersの両ベテラン・ブルペン投手を解雇しました、というか2人とも開幕ロースターに入れない場合には選手側に解雇を求めることができる条件がついたマイナー契約で、それを行使したということです。

Nathanは12試合で防御率3.86とまだ投げられるところを示し、Albersに至っては10試合11.2イニングを投げて無失点という結果を残しました。が、それでも、割って入ることができないのが今のナショナルズ・ブルペン(クローザーとしての実績のある投手こそいませんが、各選手が大きな故障もなく順調に仕上げてきています)。2人には、どこかでもう一花咲かせてくれることを応援しています。

[3月26日]
NRIの野手で最後まで残っていたBrandon Snyderにもマイナー行きが通告されました。21試合に出場し、.276/.405/.448と比較的頑張っていましたが、チームにとっては幸運にもほとんど故障者が出ない状態では付け入るスキがありませんでした。

これにより、残る野手のロースター枠争いは、Adam LindとClint Robinsonから1人、Michael TaylorとWilmer Difoから1人という構図となっているようです(それぞれ前者が現時点で有力か)。

[3月25日] 
24日に最後のダブルヘッダーを終え、開幕まで残り10日を切ってきたことで、いよいよロースター整理が進みだしました。この日は、Pedro Severino, Matt Grace, Rafael Martin, Brian Goodwinの4人をAAAにオプションし、NRIのEmmanuel Burrissをマイナーキャンプ行きとしました。NRIの野手はこれでBrandon Snyderを残すのみです。

Pedro Severinoはこの春も17試合に出場して.292/.2320/.333と評価を上げました。どのタイミングになるかは分かりませんが、メジャーの2人に何かあった時の昇格一番手。隙があればレギュラー獲りを目指してもらいたいところです。

Matt GraceとRafael Martinの2人は、それぞれ8試合に投げて、1失点と2失点。結果は十分残しましたが、例年になく健康で、かつ高いレベルの競争が展開されているブルペン投手の争いの中では、開幕ロースター入はできませんでした。とはいえ、優勝を目指すチームにとっては欠かせないピースであることに違いはありません。いずれ呼ばれるでしょうから、しっかりAAAで待機願います。

一方、残念だったのは、Brian Goodwin。昨年のセプテンバーコールアップで大いに評価を上げ、片やMichael Taylorの不振もあって、出来次第では開幕ベンチ入りもあるかと言われて迎えたキャンプで、実際途中出場も含めれば22試合とチームで3番目に多い出場機会も与えられましたが、.114/.231/.159、チームトップの13三振と散々な結果に終わりました。

また、先日ナショナルズから解雇されてFAとなっていたDerek Norrisがレイズに入団しました。1年120万ドル+インセンティブという契約内容。奇しくもレイズは、オフにWilson RamosがFA契約したチームでもあります。Ramosが戻ってくるのは早くても夏前、戻ってきてもフルでキャッチャーが務まるかどうかは微妙なので、2人ともが活躍できる可能性はあるはず。ともかくすんなりと行き先があってよかったです。これからも頑張ってください。

[3月24日]
Erick Feddeがマイナーキャンプ行きとなりました。前日の試合で5回無失点の好投したのを始め、この春は3試合の先発を含む5試合に投げ、3.29/0.95の成績で、大いに評価を高め、今シーズン中のメジャーデビューをほぼ手中にしました。開幕はAAAと見込まれますが、しっかり調整し、万全の状態でメジャーデビューを迎えることを期待しています。

[3月20日]
いずれもマイナー契約招待選手だった、Spencer Kieboom, Braulio Lara, Neftali Soto, Grant Greenの4人をマイナーキャンプ行きとしました。

[3月17日] 
Rafael Bautista外野手とAustin Adams投手の2人をSyracuse(AAA)にオプション。Bautistaは17試合に出場し、28打数で.321/.345/.393の成績で高い評価を受けていました。今シーズン中のメジャーデビューも視野に入ってきたはず。頑張りましょう。Adamsは6試合5イニングで3失点。8奪三振は目立ちますが、6四球も悪いほうで目立ちました。

[3月15日]
Derek Norrisを解雇しました。詳細は別記事。

[3月13日]
2度目のロースターカットは、Austin Voth、Jimmy Cordero、Tayler Hill、Dustin Antolin、Nick Leeの5投手、Raudy Read捕手、Drew Ward、Corban Joseph、Andrew Stevenson、Matt Skoleの4野手、合わせて10選手にマイナーキャンプ行きが命じられる大規模なものとなりました。

このうち、意外と早いタイミングでカットされて残念だなという印象なのが、Andrew Stevenson(23打席で1本塁打を含む.304/.333/.522)と、Austin Voth(3試合計4.2インングを無失点、被安打4、無四球、5奪三振)の2人。2人とも首脳陣の評価は上々。早いタイミングでのメジャーデビューを期待して見守りましょう。なお、Nick Leeは左ひじの手術を受け、当分の間はリハビリ生活を送ることになるようです。

[3月10日]
最初のロースターカットがあり、Kyle McGowin、Derek Eitel、Wander Suero、Mike Broadway、Tim Collinsの5人がマイナーキャンプ行きとなりました。いずれもNRIとして参加していた投手で特に驚きはありません。Danny Espinosaのトレードによる新加入の若手のKyle McGowinは3月2日には先発機会も与えられました(2回無失点)が、さすがにそろそろ出番がなくなってきました。マイナーキャンプで先発としてしっかり調整し、AAAでチャンスをうかがいましょう。

W4-2 Marlins (Season1-0)
Strasburg(W1-0) 7.0IP 2ER 6H 0BB 3K
Treinen(SV1) 1.0IP 0ER 2K
Harper 1/3 HR(1) BB R RBI
Lind 1/1 HR(1) R 2RBI

いよいよ始まりました、2017年シーズン。開幕戦のスタメンは次の通り。

1. Trea Turner, SS
2. Adam Eaton, CF
3. Bryce Harper, RF
4. Daniel Murphy, 2B
5. Ryan Zimmerman, 1B
6. Jayson Werth, LF
7. Stephen Drew, 3B
8. Matt Wieters, C
9. Stephen Strasburg, P

1,2番、特にAdam Eatonを何番に入れるべきかは諸説ありましたが、ひとまずオーソドックスなこの形に落ち着いたようです。レギュラー陣で唯一欠場したのがサードに入るべきAnthony Rendon。STの試合中に当てた自打球の痛みが完全には引いていないためとのこと。試合前の打撃練習には参加していたようなので、大事ではないと思われますが、やや心配です。

さて試合。

序盤3回まではナショナルズペースでした。3年ぶりの開幕投手を務めたStephen Strasburgが90マイル台後半の速球を主体としたピッチングで最初の8人の打者を抑えるいい立ち上がり。打線も、マーリンズ先発のEdinson Volquezに対して1回裏先頭のTrea Turnerがレフトフェンス直撃の二塁打で出塁する幸先のいい立ち上がりでした。しかし、この後、無死1,2塁(重盗で1死2,3塁)としながらBryce Harper、Daniel Murphy、Ryan Zimmermanが3連続三振。4回も得点圏に走者を置きながら得点できず。

こうなるとどうしても流れがマーリンズに行ってしまうのが野球というスポーツ。4回表に3本の長短打を集められて2点を失いました。ただ、今日のStrasburgが素晴らしかったのは、この後ズルズル失点を重ねるのではなく、ここから立ち直り、むしろギアを上げ、追加点を許すことなく7回を投げ切ってくれたことでしょう。

Strasburgを援護したいナショナルズの反撃は、最後までとらえきれなかったVolquezが降板した直後の6回裏。1死走者なしで、マーリンズ2番手のDavid Phelpsから豪快に右中間スタンドへ放り込んだのは、誰あろうBryce Harperその人でした。自身5度目の開幕戦で通算5本目となる開幕アーチ。これで1点差。さらに、7回裏、2死走者なしからMatt Wietersがナショナルズでの初安打で出塁。そして、続くStrasburgのところで送られた代打Adam Lindが、2ボールからの3球目、外低めへの速球を強振すると、打球はセンター右への逆転2ランとなりました。これにより、Strasburgの立場は負け投手から勝ち投手に。代打要員として契約したLindが、まさに期待通りの働き。素晴らしいの一言です。

リードして、残すは2イニング。8回はまだリードされていた場面でウォーミングアップを続けていたSammy Solisがそのまま起用され、あっさり三者凡退(ホールド)。そして、9回は新クローザーBlake Treinenがツーシームとスライダーを駆使してマーリンズの中軸を圧倒し、セーブに成功しました。

先発が好投して勝ち星。3番がホームラン。代打策も成功。新クローザーが支配的な内容でセーブを記録。期待通りの開幕戦でした。

今シーズンも楽しく応援できそうです!

MVP: Adam Lind

istanbul escort