マイナーリーグのレギュラーシーズンは終了し、プレーオフを残すのみ。ナショナルズ傘下ではPotomac Nationals (A+)、Hagerstown Suns (A)の2チームだけがプレーオフに進出しています。

さて、オールスター明け以降の週間MVPを記事にするのを忘れていました。

7月17日までの週
Erick Fedde, RHP, Potomac(A+)
この週の成績だけを見ると、1試合に先発して6回1失点(自責点0)という記録ですが、以降、8月5日までの5試合で計30回2/3を投げて自責点わずかに1(防御率0.29)、34奪三振に対してわずか4四球と圧倒的なピッチング。AAに昇格していきました。

8月28日までの週
Taylor Guilbeau, LHP, Hagerstown(A)
2戦2勝、12イニングで1失点、17奪三振と好投しての受賞。2015年のドラフト10順目入団。今季はフルシーズンHagerstownで過ごし、前半はブルペンから投げていましたが防御率5点台と苦しみましたが、6月下旬に(本職の)先発に戻ってからは13試合で防御率2.55と好投。ポストシーズン争いをしたシーズン終盤の3登板で、17回2/3を投げてわずか2失点で3連勝と貢献しました。

9月5日までの週
Rafael Bautista, OF, Harrisburg (AA)
やや忘れられた存在になりつつありますが、まだ23歳のスピードのある外野手で、昨年は私のMy Top 10 Prospectとして取り上げていた選手。今季はHarrisburg(AA)のセンターとしてほぼフルシーズン稼働し、.282/.344/.341、56盗塁という好成績を残しました。特にレギュラーシーズンのの最後の9試合では、.475/.523/.600、9打点、6盗塁と大暴れを見せ、週間MVPの受賞となりました。来季はAAA、活躍ぶりによってはメジャーデビューもあるかもしれないというところまできています。

W6-4 Braves (Season 80-57)
Scherzer(W16-7) 7.0IP 2ER 7H 2BB 5K
Turner 3/4 double HR(6) R 3RBI
Heisey 1/4 HR(9) R 3RBI
Lobaton 2/3 BB R

2日続けてチャンスに打てなかったナショナルズ打線。ナイトゲームの翌日のデーゲームということもあって、ベテランを軒並み休ませて挑みましたが、さすがは若いルーキーのTrea Turnerが打線を引っ張ってくれました。初回は先頭打者として二塁打で出塁。この時は後続が倒れ、チャンスに打てない嫌な流れが続きましたが、1点ビハインドで迎えた3回裏、1死2塁で打席に入ると、低めの変化球をうまくすくい上げた打球はレフトスタンドに飛び込む逆転2ラン。これで雰囲気が変わると、2死後、Chris Heiseyにもレフトスタンドへの3ランが出てこの回一挙5点。試合の主導権を完全にナショナルズに呼び込みました。さらにTurnerは、4回裏にも6点目となるタイムリーを打って、この日3安打。シーズン打率は3割4分を超えています。素晴らしい。

先発のMax Scherzerの調子は(わずか5奪三振に終わったことから見て取れるように)必ずしも良くなく、2回には1点を先制されましたが、この後のなお1死2,3塁のピンチを切り抜けたことが大きかった。以降もランナーを出すものの要所を締め、失点は6回の1点しただけで7イニングを投げきってくれました。これでとうとうStephen Strasburgを抜いてシーズン16勝目。リーグでもトップタイとなりました(カブスのJake Arrietaと並んで)。

最終回にMark Melanconが4安打されて2点を失いましたが、まあ、こういう試合で失点しておけばいいんじゃないかと。

MVP: Trea Turner 

W4-1@NYM (Season 79-55)
Cole(W1-1) 6.0IP 1ER 3H 2BB 5K
Melancon(SV8) 1.0IP 0ER 1H
Turner 2/4 R 2SB(19, 20)
Harper 2/3 2double SF 2R RBI SB(19)
Rendon 1/4 2RBI
Ramos 2/4 RBI

A.J. Coleが嬉しい嬉しいメジャー初勝利です。これまで2度の先発ではまずまずのピッチングをしながら援護がなく勝ち星が付いていませんでしたが、今日は自身もこれまでで一番のピッチングをし、味方も(最低限)援護してくれました。

ピッチングに関しては、3回までは1安打ピッチングで2塁さえ踏ませず。4回裏先頭のAsdrubal Cabreraに右中間へソロ本塁打を打たれましたが、失点はそれだけ。この回、さらに1死1,2塁とピンチを作りましたが、後続を断つと、5回、6回はまた危なげなく抑えきりました。6回を98球。常にストライク先行というわけではありませんでしたが、きちんと組み立てたピッチングができており、抑えるべくして抑えたという内容。特に、要所で空振り三振を奪えたのは大きかったですね。それだけボールにキレがあったということ。

そのColeを援護スべき打線ですが、1回表に同じルーキーのTrea Turnerの足技で1点先制。4回表には2死2塁からWilson Ramosがしぶとくセンター前に弾き返し、球界最速の1人であるNoah Syndergaardから2点をリードしてくれました。その後は追加点が奪えず、1点リードの緊迫した状況で推移しましたが、9回表にAnthony Rendonのセンター前2点タイムリーが出て3点差。

こうなると守護神Mark Melanconがいるナショナルズにとってはもう安心。

4連勝。2位メッツとの差は10.5ゲーム差と開き、メッツを対象としたマジックナンバーは18となりました。(9月になったので、地区優勝へのマジックナンバーを表記していきます。)

MVP: A. J. Cole

昨年は失速して負け越した8月。今年はその失敗を繰り返しませんでした。
何が違うって?? クローザーですよ。笑

いや、真面目な話をすると、今月は打線で勝ちました。今年は4,5月が投手力、投手が落ち込んだ6月は打線がカバーし、打線が冷え込んだ7月はまた投手力がチームを引っ張り、そしてこの8月は苦しんだ投手陣を打線が支えました。こういうのを投打が噛み合っているというんでしょうね。いいチームになってきました。

[National League EAST End of August 2016]

W L PCT GB
Washington 78 55 0.586
New York 69 64 0.519 9
Miami 67 66 0.504 11
Philadelphia 60 73 0.451 18
Atlanta 50 83 0.376 28

17勝11敗としっかり勝ち越し、もたついた2位以下との差を広げることに成功しました。要因はスケジュールに恵まれたこと。まずDバックスをスウィープして8月をスタートすると、途中苦しい時期もありましたが、最後はフィリーズをスウィープして締めくくりました。その間にブレーブスと7戦やって5勝。こうした弱いチームにしっかり勝っておくことが最終的には重要になってきます。

7月末時点で地区2位だったマーリンズが今月だけで8つも負け越し、3位に転落。月間貯金1のメッツが2位に浮上。とはいえ、そのメッツも投打に故障者が出ており、ワイルドカード争いでも圏外に落ちています。フィリーズは最後にナショナルズにスウィープされるまでは月間貯金1とまずまず頑張っていました。ブレーブスは多少勝率を上げて、ちょうど100敗のペース。

[Pitcher of August 2016: Mark Melancon]

GS IP W K ERA WHIP
Max Scherzer 6 41.1 4 51 3.05 0.80
Gio Gonzalez 6 32.2 4 31 3.58 0.98
Tanner Roark 6 38.2 4 26 2.56 1.19
Stephen Strasburg 4 17.2 1 24 10.19 1.98
Reynaldo Lopez 3 16.2 2 15 3.24 1.38
A.J. Cole 2 12.2 0 12 4.97 1.11
G IP SV HLD ERA WHIP
Mark Melancon 15 13.2 7 0 0.66 0.73
Blake Treinen 13 14.0 0 4 4.50 1.21
Matt Belisle 11 12.0 0 2 1.50 1.17
Shawn Kelley 11 9.1 1 4 3.86 1.07
Oliver Perez 9 5.2 0 0 12.71 2.65

チーム防御率4.13は30球団中の13位と並の成績に落ち込みました。先発もブルペンも同じくらい。見ていても派手に打たれる試合、大量失点するイニングが目立ちました。コロラドを含む長期のロードやシーズン最長の20連戦があったりで、特にブルペンに疲労感があったのではないかと思われます。9月は、(ロースターも拡大されるので)少しは休養を入れて、ポストシーズに向けた調整をしっかりしてもらいたい。

7月のリーグ月間MVPを受賞するほどの活躍を見せていたStephen Strasburgが、8月6日以降3試合続けて派手に打ち込まれ、22日には右ヒジ痛でDL入り。あくまで9月・ポストシーズンに万全の状態で臨むための調整との説明で、実際、復帰に向けて順調に調整を進めているようですが、心配しました。

その穴を埋めるべく、呼ばれたのがA.J. Cole。「忘れられた元プロスペクト」になりかけていましたが、2度の先発機会でいずれも好投と言っていいピッチング。このまま機会を与えられれば、メジャー初勝利も近いそうです。

メジャー初白星といえば、Reynaldo Lopezが13日に初勝利。18日にも11三振を奪って2勝目を記録しました。ただし、2試合とも対ブレーブス。他のチームからも勝ってもらいたい。(なお、Lopezはそろそろ投球回数制限でシーズン終了だと思われます。)

そんな若手に対して、ベテランの3人がそろって月間4勝を記録し、しっかり投げてくれました。投げるたびにノーヒッターを期待させるMax Scherzer。味のある投球で安定感抜群のTanner Roark。そして3人のうち唯一人無敗のGio Gonzalez。ポストシーズンに向けて、この調子を維持し、そこにStrasburgが戻ってくれば・・・ローテーションに死角はありません。

一方、ブルペン投手陣は連戦の疲れもあって、Oliver Perezに代表されるように打ち込まれ、ブルペン勝負で負けた試合もあったのは事実。しかし、Blake Treinen、Matt Belisle、Shawn Kelley、そして8月25日にトレードで加入してから4試合無失点中のMarc Rzepczynski。勝ち試合での体制ができてきました。

そのブルペン陣の大黒柱が、7月末に加入したクローザーのMark Melancon。チームトップの15試合に登板し、7度のセーブ機会すべてで成功。落ち着き払ったマウンドさばきで、見ているファンとしては全く安心して見ていられます。前クローザーとは大違い(笑)。ちょっと登板機会が多過ぎて、ポストシーズに向けてちょっとペースを抑えたほうがいいんじゃないかと思うほどです。

[Hitter of August 2016: Trea Turner]

PA AVE OBP SLG R HR RBI SB
Trea Turner 131 0.357 0.366 0.571 27 5 15 11
Anthony Rendon 118 0.324 0.390 0.539 19 3 20 0
Daniel Murphy 112 0.307 0.366 0.525 21 5 22 0
Jayson Werth 109 0.255 0.349 0.553 20 8 16 0
Danny Espinosa 107 0.228 0.330 0.315 9 2 9 1
Wilson Ramos 99 0.261 0.293 0.446 8 5 17 0
Bryce Harper 98 0.310 0.398 0.536 18 3 19 3
Clint Robinson 45 0.350 0.422 0.350 6 0 6 0

冒頭にも書いたように今月のチームを支えたのは打線でした。月間チーム打率.279は全体で3位。7月は下から3位だったのに、今月は上から3位。なんとも極端に反転しました。ホームラン数はやや減速しましたが、得点は全体2位。

その打線を文字通り引っ張ったのが、Trea Turner。本職のショートではなく、セカンド、あるいはセンターを守りながらも、リードオフとして完全に定着しました。ホームラン5本もさることながら、二塁打が6本に、三塁打が3本もあり、長打率も素晴らしい数字となっています。盗塁数ももちろん特筆すべきですね。今、ナショナルズを、あるいはMLBを見ていて、最もワクワクする選手の1人です。

ワクワクする選手といえばもちろんこの人Bryce Harper。7月はプロ入り後最悪といっていいスランプでしたが、どうも肩を痛めていたとのことで、8月6日から13日までの試合を欠場し(DL入りはせず)、心配させましたが、この休養で打棒も完全に復調。復帰後、14日からの18試合には全イニングフル出場し、.333/.425/.594、3本塁打と大活躍。このままポストシーズンまで突入してもらいましょう。

他の選手も頑張りました。Daniel MurphyはMurphyにしては低い打率に終わったものの、チームトップの22打点。打率こそ低いもののの、Jayson Werthはチームトップの月間8本塁打。このリストの中で打率が最も低いDanny Espinosaでさえ出塁率は大したものです。

そして控えのClint Robinson。DL入りしていたRyan Zimmermanの穴をしっかり埋めるだけでなく、代打としても結果を残しています。

Zimmerman、それに控え捕手のJose LobatonもDLから復帰し、現状、大きな負傷者がいません。このコンディションをしっかり維持して、ポストシーズンに向かいましょう!

L1-3@NYM (Season 79-56)
Roark(L14-8) 5.0IP 2ER 4H 4BB 3K
Werth 2/4 R
Zimmerman 2/4
Rendon 1/3 double SF RBI

1回表に1死満塁からAnthony Rendonがセンターに犠飛を打ち上げ、早々に先制し、今日も打線は昨日するかと期待しましたが、その後はさっぱりでした。チャンスは作りました。7回まではすべてのイニングで走者を出し、4、6回にはいずれも無死1,2塁と絶好のチャンスを作りながら、後続が打てず。メッツを上回る7安打を打ちながら、得点圏に走者を置いては7打数0安打(+Rendonの犠飛)。

3回は2死走者なしから四球、ダブル、敬遠四球、シングルで2点、6回も2死走者なしからのシングル、ダブルで1点を記録したメッツの効率的な打線とは好対照(メッツはこの2イニング以外では2安打のみ)。なんとも非効率な攻撃でいらいらが募る試合でした。

先発のTanner Roarkは決して悪くはなかったように見えましたが、あの3回裏2死からの四球が悔やまれます。なお、7回裏にSean Burnettが今季初登板し、打者1人をセンターライナーに打ちとっています。

8/6 Ryan Zimmerman DL入り、Brian Goodwinが初昇格
8/13 Reynaldo Lopez 再昇格、祝 Jonathan Papelbon 解雇
8/17 Sammy Solis がDL入り、Koda Gloverが再昇格
8/18 A.J. Coleを招集し、GoodwinをAAAにオプション
8/20 ZimmermanとJose Lobatonが復帰、ColeとPedro SeverinoをAAAのにオプション
8/22 Stephen StrasburgがDL入り、Coleが再昇格
8/25 Marc Rzepczynskiをトレード獲得し、LopezをAAAにオプション
8/28 Lucas Giolitoが昇格し、Wilmer DifoをAAAにオプション
8/29 GiolitoをAAAにオプションし、Michael Taylorを招集

● Ryan Zimmerman DL入り、Brian Goodwinが初昇格
31日のジャイアンツ戦で左腕に死球を受けたRyan ZimmermanがDL入りとなりました。MRI検査などでは特に異常は見つかっていませんが、スイングすると痛むとのことでひとまずDL入りして樣子を見ることになりました。7月にもわき腹を痛めて2週間DL入りし、復帰してきて1週間と立たないうちの新たな故障。不運と言っておきましょう。

代わって、Brian Goodwinがロースター入り。2011年ドラフト1順目(全体34位)で入団。1年目の2012年に好成績を残し、2013年シーズンの前にはBA全体80位にまで評価されるプロスペクトでしたが、その後は故障と不振にあえぎ、ほとんど忘れられた存在となっていましたが、今季はSyracuse(AAA)で105試合に出場し、.284/.350/.434、11本塁打、14盗塁という好成績。オールスターにも選出。はるか彼方に行かれたかと思われたMichael TaylorをAAAに残したままで、今回の昇格を勝ち取りました。どれほど出場機会を与えられるか分かりませんが、せっかくのチャンス。是非アピールして下さい。

● Reynaldo Lopez 再昇格、祝 Jonathan Papelbon 解雇
しばらく4人で回していたローテーションですが、このタイミングで5人目としてReynaldo Lopezを招集しました。

そして、そして。Lopezの25人ロースタースポットを作るために外れたのがJonathan Papelbon。Mark Melanconのトレード獲得以降、敗戦処理としてしか起用されなくなっていた(しかも失点した)Papelbon。外れるのは順当でした。ただ、DFAという形ではなく解雇という形になった点はやや意外でしたが、報道によるとPapelbon側からの要請によるものとのこと。DFAであれば、ウェイバークレームする球団が現れた場合にはナショナルズの年俸負担が減るのですが、解雇であればナショナルズが今季年俸を全額負担することが確定。まあ、どうせウェイバークレームする球団もなかったでしょうけど。Papelbon側としては、数日を要するウェイバーのプロセスを経ることなく一刻も早くFAとなって次の球団を探したいということですね。相変わらずのわがままっぷりですね(笑)。

いちおう書いておくと、ほぼ1年間のナショナルズ在籍中に、計58試合に登板し、26セーブ。防御率3.84という記録でした。26セーブはMatt Cappsと並ぶナショナルズ通算5位タイ。この記録がトップ10リストから早く消えてくれることを願いますが、10年くらいはかかるかなあ。。。

ともかく、疫病神がいなくなって、これでいよいよポストシーズンに向けての大勢が整ってきました。めでたい!

● Sammy Solis がDL入り、Koda Gloverが再昇格 
Sammy Solisが左肩の炎症の再発でDL入りし、Koda Gloverが招集されました。本当に左肩が痛いならかなり心配ですが、これは口実に過ぎず、月曜日はMax Scherzerの乱調のため、火曜日は雨のため、結果的に2日で10イニングを投げることになったブルペンにフレッシュな投手を入れる必要があったという必要性からではないかと言われています。

真相はともかく、SolisにもGloverにも9月あるいは10月に戦力として期待していますのでしっかり頑張ってください。

● A.J. Coleを招集し、GoodwinをAAAにオプション
前日もStephen Strasburgが2回持たずにノックアウトされたため、台所事情が極めて苦しいブルペン投手陣。ロングリリーフが必要になった場合に備えて18日にSyracuse(AAA)で先発予定だったA.J. Coleを急遽、招集しました。18日の先発はReynaldo Lopezですから、確かに備えあれば憂いなしでしょう。

ロースタースポットを空けるためにGoodwin をAAAにオプション。4試合の先発を含む7試合に出場し、4安打2打点で打率.250と悪くない結果を残しましたが、Bryce Harperが試合に出られるようになったことでひとまず出場機会は減少する見込みでしたから、まあ順当な選択でしょう。9月になればまた呼ばれるはず。

● ZimmermanとJose Lobatonが復帰、ColeとPedro SeverinoをAAAのにオプション
DL入りしていたRyan ZimmermanとJose Lobatonの2人が復帰。2人ともマイナーでのリハビリを経て万全の状態での復帰とのことです。今季は必ずしも活躍できていませんが、それぞれ、主軸打者として、メインの控え捕手として、シーズン終盤からポストシーズンにしっかり貢献してくれることを期待しています。

2人のために、A.J. ColeとPedro SeverinoをAAAにオプションしました。Coleにとってはせっかくの今季初昇格のチャンスでしたが(すみません。今頃気付きました。)、残念ながら出場機会がないままに降格となってしまいました。一方のSeverinoは4試合の先発マスクを含む7試合に出場し、メジャー初本塁打を含む7安打を打ち、.467/.529/.733というちょっと驚く数字と、好印象を残しています。特に、同じルーキーのReynaldo Lopezとのコンビで2勝を記録したことは特筆に値します。

● Stephen Strasburgが右ヒジ痛でDL入りし、Coleが再昇格・先発 
8月に入ってから3試合続けて打ち込まれていたStephen Strasburgが右ヒジ痛でDL入りとなりました。前回登板の後も、故障ではないと説明し、ブルペンセッションなどを予定通りにこなしてきましたが、先発予定日になって急遽DL入りとなりました。重症ではなく、あくまで9月・ポストシーズンに万全の状態で臨むための調整と説明しています。信じるしかないですね。

代わって、つい先日昇格・降格下ばかりのA.J. Coleが再び呼ばれ、先発を務めることになりました。今季メジャー初登板。昨年は期待に応えられず、今季はそもそも機会をもらえませんでしたが、ようやく巡ってきたチャンス。頑張ってください。

● Marc Rzepczynskiをトレード獲得し、Reynaldo LopezをAAAにオプション 
ベテラン(30歳)のブルペン左腕Marc Rzepczynski (とんでもないスペルで覚えられません。読みはゼプチンスキーでいいと思います。)をアスレティックスからトレードで獲得しました。Felipe Riveroをトレードで放出してから、Sammy SolisがDL入りし、Oliver Perezが不調とあって手薄になってしまっていたブルペン左腕の補強は必要でした。元々はブルージェイズに入団し、2009年には先発投手としてメジャーデビュー。2011年にトレードされたカージナルスでブルペンに移って花開きましたが、その後も調子がよかったり悪かったりで、インディアンズ、パドレス、そして昨オフはアスレティックスへとトレードされ、今回がなんと通算5度目のトレード移籍となりました。根気は開幕から健康に過ごし、56試合36イニングに登板し、防御率3.00で、6ホールドを記録。ただ、WHIPは1.72という高い数字なので、かなり幸運に恵まれた印象。1イニング任せるのはちょっと怖いかな。

Rzepczynskiと彼の年俸負担の一部にあたる金銭を獲得した見返りとして、ナショナルズが手放したのは、Potomac(A+)でプレーしていたMax Schrock二塁手。2015年ドラフト13順目で大卒入団した後、Aubutn(SS)で結果を残し、今季は開幕を迎えたHagerstown(A)で67試合に出場して打率.326、4本塁打という立派な打撃成績を残して早々に卒業すると、昇格したPotomacでは54試合で打率.341、5本塁打とさらに好成績。2015年ドラフト組からは既にKoda Gloverがメジャーデビューを果たしていますが、打者ではトップ指名(2順目)のAndrew Stevensonに続く期待の星でした。とはいえ、二塁手という比較的軽量ポジションということもあり、そこまで痛くないトレードバイトということができるでしょう。

Rzepczynskiの25人ロースター枠をあけるためにReynaldo LopezがSyracuse(AAA)にオプションされました。日曜日の先発は誰か違う投手が務めることになります。Lucas Giolitoという説もありますが、どうかなあ。今季はもうメジャーで投げさせなくてもいいような気がしますが。


● Lucas Giolitoが昇格し、Wilmer DifoをAAAにオプション 
28日のロッキーズ戦での先発のため、Lucas Giolitoが再度昇格してきました。6-7月に3度のメジャーでの先発機会を与えら得ましたが、打ち込まれて最長でも4イニングと結果を残せず。Syracuse(AAA)で約1か月過ごし、この間、5試合に先発して防御率は3.57という成績。今シーズン中に無理して上げなくても良かったのにというのが、正直な感想。結果は、初めて5イニングを投げきることになりましたが、かなり苦しい内容でメジャー初黒星を記録。自信をつけることにはなりませんでした。。

ロースター枠を空けるためにWilmer DifoをHarrisburg(AA)にオプション。手薄となった内野陣の控えとして昇格してきて約1か月。先発出場はわずか6試合(しかも、ショート3試合、セカンド2試合、マイナーで守ったこともないサード1試合)と出番は限られていましたが、打率は.257。意外とよく頑張っていたという好印象。9月になってロースター枠が拡大すればすぐに再招集がかかることでしょう。

● GiolitoをAAAにオプションし、Michael Taylorを招集
28日の試合に先発したGiolitoを翌朝AAAにオプションし、外野手のMichael Taylorを招集しました。9月1日にロースターが拡大されるまでにGiolitoが登板する機会はもうないので、数日とはいえベンチを厚くする意味はあるんでしょう。

Taylorは1か月ぶりのメジャー復帰。もっとも、降格後のSyracuse(AAA)での30試合で.204/.280/.283、1本塁打、31三振と相変わらずの不振ですから、期待感は上がってきません。代走要員かな。(今季最も残念な選手の1人になりつつあります。)

W4-0@PHI (Season 76-55)
Roark(W14-7) 7.0IP 0ER 4H 1BB 5K
Robinson 2/4 R RBI
Rendon 1/4 R RBI
Werth 1/5 HR(19) R RBI

1回表、2番Jayson Werthのソロ本塁打と、Anthony Rendonのタイムリー(一塁走者でスタートを切っていたとはいえ、左中間を破ったわけでもないシングルヒットで一気に生還したBryce Harperの激走が光りました)で2点を先制。

このリードをもらった先発のTanner Roarkがさすがのピッチングを展開し、しっかり連敗を止めてくれました。初回こそ、24球を要したものの、2回以降は省エネモードでどんどんアウトを積み重ね、ちょうど100球で7イニング。三塁さえ踏ませない見事なピッチングでした。Max Scherzerなんかとは異なり、力で抑え込んで1人もランナーを出さないというわけではないのですが、しっかり試合を作ってくれるという安心感があります。

ナショナルズ打線も追加点を奪うことはできず、試合は膠着状態のまま終盤へ。2番手Mark Rzepcynskiが8回を3人で抑えると、9回はMark Melanconがセーブかと思っていましたが、9回表にClint Robinsonに続き、Trea Turnerまでタイムリーを打ったため、4点差。Melanconにセーブはつきませんでした。

ともかく、快勝で連敗を2でストップ。この1週間ほどナショナルズはあまり調子がよくありませんでしたが、地区2位のマーリンズも同じように負けが込んでおり、今日もメッツにサヨナラ負け。これで9ゲーム差となりました(メッツも同率2位)。

MVP: Tanner Roark 

W3-2@PHI (Season 77-55)
Scherzer (W15-7) 8.0IP 2ER 3H 1BB 11K
Melancon(SV7) 1.0IP 0ER 1BB 1K
Harper 1/4 double R RBI
Espinosa 2/3 BB
Turner 2/4 SB(18)

なんだか当たり前のことのようになっていますが、先発のMax Scherzerが今日も快投。4回までパーフェクト、5回裏の四球が初ランナーで、6回裏の先頭打者に打たれた二塁打が初安打。7回裏にRyan Howardに2ラン(もうすっかり落ち目といわれていますが、それでもこれが20号とまだ長打力はあります)を打たれて失点しましたが、最後のイニングとなった8回裏は三者凡退。この回に2つの三振を足して二桁に到達。見事なピッチングでした。

打線は1回表2死からBryce HarperとWilson Ramosのタイムリーが出て、早々にScherzerを援護しましたが、以降はおとなしくなってしまい、追加点は4回表のScherzer自身によるスクイズによる1点だけ。

それでも、今日のScherzer、そしてクローザーのMark Melanconには十分。Melanconは本当に頼りになります。今日は先頭打者を歩かせましたが、三振と併殺でゲームセット。安定感抜群です。

MVP: Max Scherzer

W2-1@PHI (Season 78-55)
Gio(W10-9) 6.0IP 1ER 2H 1BB 4K
Kelley(SV7) 0.1IP 0ER
Werth 2/4 HR(20) R RBI
Rendon 2/4 double R
Ramos 1/4 RBI

1回表、2番Jayson Werthがセンターへの特大ソロを打って先制。Werthは8月だけで8本目のホームランとなり、シーズン20号に到達。20本を超えたのは2013年(25本)以来。昨季の不振・故障で今季以降はもう不良債権となることを覚悟していましたが、意外にも頑張ってくれています。

さて、このリードをもらったGio Gonzalezが今日も好投。4回まではシングルヒットの走者を1人許しただけという上々のピッチング。5回1死からFreddy Galvisに一発を浴びて同点とされましたが、崩れることはなく、そのまま6イニングを投げて被安打2、1四球という文句のつけようのない結果でした。

6回を終えて101球となっていたGioはこれでお役御免。このまま同点なら勝ち星はつかないところでしたが、Werthのホームラン以降Adam Morganから1本もヒットを打てていなかった味方がようやく援護してくれました。7回表2死走者なしから、Anthony Rendonの二塁打に続き、Wilson Ramosが追い込まれながらもライト前にはじき返すタイムリー。これでGioに勝ち投手の権利が点灯し、結果的に2桁10勝目に到達しました。一時は6勝9敗と負けが込んでいましたが、そこからの6先発で4勝を記録し、ここまでもってきました。素晴らしい。

1点差という最小リードを、7回から8回途中まではBlake Treinen、8回途中から9回2死まではMarc Rzepczynskiとバトンをつなぎ、最後のアウトはShawn Kelleyが記録してゲームセット。(Mark Melanconは直近の6日のうち5日で登板していたため今日は休養。)

見事にフィリーズをスウィープして8月を、そして今季最長の20連戦を締めくくりました。9月1日の休養日を挟んで、いよいよラストスパートです。

MVP: Gio Gonzalez

L4-9(10) Rockies (Season 75-54)
Cole 5.2IP 3ER 4H 3BB 4K
Petit(L3-4) 1.0IP 5ER 7H 2K
Espinosa 2/5 double RBI
Murphy 2/5 R
Rendon 2/5 R
Turner 2/6 SB(17)

1点を追う9回裏2死2塁。打席にはJayson Werth。カウント0-2と追い込まれ、あと1ストライクで負け、というところまできましたが、1球ファールにした後、外に逃げるスライダーを拾い上げた緩いライナーが前進してきたレフトの前に落ち、同点。

まさかの同点打で大いに盛り上がり、この勢いで勝っても良かったと思うのですが、結果的には延長11回表にこの回から登板したYusmeiro Petitが2本の2ラン本塁打を含む7安打で5失点し、勝負あり。何とも妙な感じの試合後だったようです。

先発したのは、2度目の先発機会を与えられたA.J. Cole。6回2死1塁の場面で球数が112球に上ったため降板となりましたが、この時点では3-3の同点。試合を作る先発の仕事としては合格点。次回もあるでしょう。次こそ、打線が援護して勝ち星(メジャー初白星)をつけてあげましょう。

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